メタン発酵は37°Cの嫌気性環境下で行われ、有機物は60%のメタン (CH4)と40%の二酸化炭素 (CO2)から成るバイオガスと、消化液(発酵残渣)に分解されます。バイオガスには発電や熱利用のほか、バイオメタン生成、バイオメタン燃料等多岐にわたる用途があります。消化液は肥料として農地に散布されます。
微生物が有機物をバイオガスと消化液に分解します。
メタン発酵の主な過程は、1) 加水分解、2) 酸生成、3) 酢酸生成、4) メタン生成の4段階です。湿地等の生態系においては自然に行われていますが、多様な条件(温度、防水、嫌気性、低圧力等)を管理した専用機器(発酵槽)を用いることで、人為的に操作できるプロセスです。
原料である有機廃棄物は、発酵することで一定量のメタンを生成します(下記図表参照)。
1m3 は 10kWhに相当します。
有機物の発酵では消化液と呼ばれる、一部固形分を含んだすぐれた液肥が発生します。消化液は有機肥料として農地に散布することで、有効利用が可能です。